まだ「リセッションが来る」とか言ってる人がいて草
リセッション(景気衰退)といえば逆イールドカーブ、逆イールドカーブといえば米国債。
米国債といえばこんな記事がCNBCに出てましたよ。
”債券市場が最も恐れる事が始まる(CNBC2018.12.3)”
「最も恐れる事」というのはリセッションの兆候といわれる米10年債と2年債の長短金利差の逆転現象である逆イールドカーブの発生なのですが(まだ発生していない)、ウェルズ・ファーゴの金利ストラテジスト統括責任者、ミハエル・シューマッハ氏(速そうな名前)はこう述べています。
「過去2年債と10年債の逆イールドカーブ発生後に必ずリセッションが発生したというとそうではない。逆イールド後にリセッションに至らないケースもあった。」
「また、1988年から2008年の間、2年債と10年債の逆イールドが発生してからリセッション入りしたのは、平均約24ヵ月後だった。」
つまり、仮に2年債と10年債の逆イールドが今後発生したとしても、
- リセッションが起こるとは限らないし、
- しかも答え合わせに2年もかかる(逆イールドからリセッション入りまで過去平均2年間タイムラグがあったから)
だといいます。
******
また、Bleakley アドバイザリーグループのCIOであるピーター・ブックバール氏は
「債券市場の投資家は一般的にみな優れた頭脳を持っている。しかし現在の状況はどうだ。とてもそうは思えない。みな本当にリセッションが来ると思っているのか?私はそう考えてはいない。」
「いまだにリセッションが来るとか言ってる人が債券マーケットにたくさんいて笑うわ」と全力で煽りに来ています。
予断ですがブックバール氏は2018年初頭、ビットコインが100万円を余裕で超えていたときに既に「すぐ3,000ドル(33万円)ぐらいに戻るんじゃない」と予見していた事で知られています(本日時点約38万円)。
さらにブックバール氏は違う指標に注目しろといいます。
「FRB高官は2年債・10年債の金利差ではなく3ヶ月債・10年債の金利差の方がより実態を反映していると論じてきた。」
「2年債・10年債の金利差は2.82%vs2.95%で13 ベーシスポイントしかないが、3ヶ月債・10年債の金利差は依然60ベーシスポイントもある。しかし市場は2年債・10年債の金利差しか見ていない。」
いま3ヶ月債と10年債の金利差が熱い。