進撃のAmazon・プライベートブランド事業で「地鳴らし」を発動し、メーカーや出店業者を駆逐するのか。
CNBCの報道によると、最近Amazonのサイトでは、同社のプライベートブランドの商品の表示が、かなり目立ってきているとの事です。
"Amazon、プライベートブランド商品の広告を出品業者の商品のすぐ下に表示し始める (CNBC 2018.10.2)"
"Amazonのプライベートブランド事業攻勢、出品業者に与える恐怖 (CNBC 2018.10.6)"
一つ目の記事(10月2日)の記事では、
- トイレットペーパーや電気歯ブラシ、オムツなどの生活必需品を表示した際、「Amazonブランドの類似商品はこちら」というリンクが表示されるようになった
- プライベートブランドの広告ではなく商品ページへのリンクである
- 出品業者の話では、このリンク表示は2018年9月ごろから確認され始めている
- Amazonはこのリンク表示に関し、いつから表示されるようになったのか、またはどういった意図なのかを、正式なコメントをリリースしていない
- この動きが本格化すれば、出品業者等にとってAmazonが直接のライバルになる
と報じられています。
また2つ目の記事(10月6日)の記事によると、
- Amazonはプライベートブランド事業を拡大しており、
- Amazon独自商品群を拡充することは同社にとって大きな利益を生む
- Amazonへの出品業者や出品メーカーは、今後Amazonとの直接競争になる事に大きな恐れを抱いている
と述べられています。
Amazonのこうした動きは同社が明らかに「Everything Store(無いものは無い)」を目指していることを示すものであり、出品業者に対し大いに恐怖と懸念を煽るものである。
大量の顧客データ(年齢、性別、商品購入履歴、趣味嗜好)を支配するAmazonが直接の競合相手になると、出品業者に勝ち目は薄いです。
Amazonは、倉庫保管・在庫および店頭管理など小売サプライチェーンの一部について支配的な力を発揮していますが、製品開発や製造などの分野では専門知識が不足しています。
しかしプライベートブランド事業をより深く浸透させることで、欠けている部分を埋めることができるといいます。
Amazonの野望は小売業のクラウドを構築することです。つまりクラウド事業のアマゾン・ウェブ・サービスを 、小売業にも適用すると考えられます。これによりAmazonは将来、すべての小売サプライチェーンを支配するインフラ・プロバイダーになるでしょう。
(調査会社Marketplace PulseのJuozas Kaziukenas CEO)
・・・・いいぞベゾス、もっとやれ。