危険な景気過熱を避けるために、景気減速が期待される。ゴールドマン・サックスが発表。
"ゴールドマン・サックス「危険な景気過熱を避けるために、経済の減速が必要だ」 (CNBC 2018.11.5)"
10月の雇用統計では労働市場の売り手市場化の加速と、これまでにないペースでの賃金上昇が明らかになりました。
そのような(労働者にとっての)良いニュースの一方で、ゴールドマン・サックスのエコノミスト、ジャン・ハッチス氏は「危険な景気過熱を避けるために、スローダウンが必要だ」と述べました。
このままでは景気過熱を懸念したFRBが、市場の予測を上回る利上げを行う可能性があるとハッチス氏は述べています。
「一般的に考えられる合理的な失業率は4.5%であり、現在の3.1%は低すぎる。」
とハッチス氏はいいます。
「このままでは失業率が2020年には3%に達する見込みだ。賃金上昇率は来年には3.25% ~ 3.5%に達するだろう。」
低い失業率は賃金の上昇に繋がり、FRBのより強い金融引き締めを招き、深刻な停滞に繋がるといいます。それをハッチス氏は「危険な景気過熱」と呼びます。
「危険な過熱を避けるために、景気減速が望ましい。」
インフレ率2.0% ~ 2.3%はFRBが好ましいと考えるレンジでありものの、現在の景気はそれを超える勢いであるということです。
ゴールドマン・サックスはFRBがよりアグレッシブに金融政策を打つと予測しており、2020年に5回利上げがあるとみています(市場予測は3回)。