マイクロソフトが飛躍し、アップルが苦戦する理由。マイクロソフトにあってアップルに無いもの。【バロンズ】


”`サブスクリプションモデルが米国企業を変える(バロンズ2018.12.7)”


マイクロソフトが時価総額ベースでアップルから首位を奪還(11月27日)し、その後も抜きつ抜かれつの展開が続いています。


アップルにとっては約8年ぶりにその座を明け渡した事になり、さらにその相手が、イケてるグロース株であるGAFAではなく、マイクロソフトであったことが市場の驚きだといいます。


マイクロソフトの「再躍進」とアップルの苦戦。


要因は多くあるのでしょうが、バロンズがそのうちの一つを以下のように紹介していました。



定期購読モデル(または月額課金制とも)の重要性


バロンズは以下のように述べます。


アップルが例え新型iPhoneを何億台売ろうとも、アップルとその株主達は、毎年毎年 ”次の新型モデル”とその売れ行きを心配し続けなければならない。


逆に顧客から一定額を安定的に継続して徴収できるサブスクリプション(定期購読/月額課金)モデルは、企業をハムスターの車輪から解放し安定した利益を提供する。


マイクロソフトはクラウドとOffice365で、定期購読型ビジネスモデルに大幅にシフトし、結果を出しているが、アップルは依然としてiPhone等「まず新製品ありき」のビジネスモデルで苦戦が続くとバロンズはいいます。


サブスクリプションモデルはアメリカの消費を変えた。ソフトウェア・音楽・映画・テレビ・フィットネスジム・衣料・食料。今や農耕機メーカーのDeereでさえ、農家に対してサブスクリプションモデルを提供しようと試みている。




ネットフリックス等の新興企業がサブスクリプションモデルを導入して企業価値を大きく伸ばしただけでなく、新興企業とは呼べない老舗企業も、同様に大きな伸びを見せた。フォトショップやライトルームなどのアドビ社は、サブスクリプションモデルで成功した老舗企業の一つだ。



2013年、アドビは2500ドルもするフォトショップなどのデザインソフトウェアを、プランにもよるが月額10ドル~50ドルで顧客に提供する事を開始した。移行当初は顧客の反発もあったがすぐに受け入れられた。2012年に2.35ドルだったEPSは2018年には6.82ドルと3倍近くに増えた。2019年には7.98ドルとなる見込みだ。



それ以外にも多くの米国企業が、サブスクリプションモデルにより株主に大きなリターンをもたらしているといいます。


いまや米国企業の成功には欠かせない事業戦略の一つであるとバロンズは報じています。

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