米投資銀行チーフストラテジスト「市場は2018年末にかけて再度試される展開になるだろう。」
投資銀行BライリーFBRのチーフ・マーケット・ストラテジスト、アート・ホーガン氏がS&P500の今後について予測しています。
"ウォール街のベテラン強気派は、市場が再び下落するとみる。主要因は中国。(CNBC 2018.11.3)"
「市場は11月半ばと12月中旬にかけて、強気相場に戻る前にもう一度試される展開になるだろう。」
2018年11月2日(金)に株価を下落させた米中貿易摩擦が、再び株価調整の要因となると予想しています。トランプ大統領は2018年11月30日―12月1日、アルゼンチンでのG20サミットで中国の習近平国家主席と会談する予定です。
「米国市場にとって最も困難な逆風は中国だ。貿易戦争がどのくらい続くか、そして激化するかどうかにかかっている。」
「現在の市場に最も重要なことは、中国について明確かつ簡潔で建設的なニュースが出る事だ。」
と述べました。
ホーガン氏はかつて、米中貿易摩擦は2018年11月6日の中間選挙付近で合意に至ると予想していましたが、現時点ではその可能性は極めて低いです。
しかし
「良いニュースがあれば、建設的なニュースがあれば、この市場を推進するだろう」
との見解を明らかにしました。
現在ホーガン氏は、S&P500 は2018年末に3,000(現在2,723)に達し、更に2019年末には3,300に到達すると予測しています。
ただし
「11月中旬に入ってもまだ米中が売り言葉に買い言葉のようなやり取りを続けていて、さらに関税品目も増やすような事になれば、目標株価は年末だけでなく来年についても下げる必要があるだろう。」
と述べ、米中貿易摩擦の行方への警戒感を強く示しています。